ビールと発泡酒は酒税法において、それぞれ以下のように定義されています。
次のいずれかに該当し、かつ発泡性を有するアルコール分20度未満のもの
- 麦芽、ホップ、水を原料として発酵させたもの
- 麦芽、ホップ、水および麦その他の政令で定める物品①※1および②※2を原料として発酵させたもの
- 1または2の酒類にホップまたは政令で定める物品②※2を加えて発酵させたもの
なお、上の条件を満たしたうえで、原料中麦芽の重量がホップおよび水以外の原料の総重量の50%以上のものであり、かつ、政令で定める物品②※2の総重量が麦芽の重量の5%を超えないものに限られます。
※1麦、米、とうもろこし、こうりゃん、ばれいしょ、でん粉、糖類または財務省令で定める苦味料もしくは着色料
※2果実またはコリアンダーその他の財務省令で定める香味料
以下に掲げるもので、発泡性を有するアルコール分20度未満のもの
- 麦芽または麦を原料の一部としたもの
- 1以外の酒類で、ホップを原料の一部としたもの
- 1または2以外の酒類で、香味、色沢その他の性状がビールに類似するものとして政令で定める一定のもの
酒税法上の定義だけでは、ビールと発泡酒の違いを明確に理解するのは難しいかもしれません。
ビールと発泡酒の違いを分ける決め手は、「麦芽使用比率」と「使用する副原料および使用比率」です。これらのポイントを理解しておくことで、違いが明確に把握できるようになります。
ビールと発泡酒の違いを生むポイントについて、以下で詳しく解説します。
ビールは、重量における麦芽の割合(麦芽使用比率)が50%以上である必要があります。
ビールと同じような工程を経て製造された商品でも、麦芽使用比率が50%未満だと「発泡酒」の分類となります。
なお、酒税法は2018年4月1日に改正されました。それ以前のビールの定義は「麦芽使用比率67%以上のもの」であり、現在よりも厳格な基準でした。
ビールと発泡酒の区別がわかりやすいように、様々なケースにおいてどちらに分類されるかを、以下の表にまとめました。
日本ではビールの製造に使用できる副原料が定められており、それ以外の副原料を使用したものはすべて発泡酒に分類されます。
また、認められている副原料であっても、その使用比率が麦芽重量の5%を超える場合は、ビールではなく発泡酒として扱われます。
例えば、お米はビールの副原料として認められているため、一定量までであればお米を用いた商品も「ビール」として分類されます。ただし、その量が基準を超えると「発泡酒」に分類されます。
酒税とは酒類を製造場から出荷する際などに課される国税であり、段階的に改正されてきました。ビールと発泡酒との税額差は徐々に縮小し、2026年10月にはビール類(ビール、発泡酒)の税率が一本化されました。
ビールと発泡酒は異なる特長を持つお酒で、それぞれに異なる魅力があります。両者の違いを理解し、飲み分けることでお酒をより楽しめるでしょう。以下では、それぞれの魅力を紹介します。
ビールは麦芽比率が50%以上であることが条件のため、麦芽由来の豊かな味わいを楽しめます。また、発泡酒よりも長い歴史があり、麦芽の種類やホップのバランスが工夫され、味の改良が続けられています。
ストレートに麦芽の旨味を楽しめるアルコール飲料を求めるとき、ビールは有力な選択肢の1つといえるでしょう。
発泡酒ではビールでは認められていない副原料が使用できるため、味わいに多彩なバリエーションを持たせることができます。また、麦芽比率が比較的低いため、軽やかでスッキリした飲み口になりやすいのも特長です。
そのため、料理と合わせて飲むお酒として、発泡酒はとても適しています。
発泡酒とビールはそれぞれ異なる特長を持ち、どちらを好むかは人それぞれです。ただし、自分の好みに合ったものを、よりおいしく楽しみたいと思うのは自然なことでしょう。
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これまでビールと発泡酒の特長や違いについて説明してきました。
以下では、ビールと発泡酒に関するよくある質問とその回答をQ&A形式でまとめました。ぜひ参考にしてください。
ビールと発泡酒は、製法において「麦芽使用比率」や「使用する副原料および使用比率」の点で異なります。麦芽使用比率が50%以上ならビールで、50%未満なら発泡酒です。
使用する副原料に関しても、ビールでは使用が認められるものが厳密に定められています。
どちらがおいしいかは、好みによって変わるため一概には言えません。ただ、ビールは発泡酒よりも麦芽の割合が多いので、麦芽由来の芳醇な旨味を感じやすいです。
また、発泡酒は副原料由来の様々なフレーバーを表現しやすいので、風味のバリエーションが豊富です。両方を飲み比べてみて自分に合ったほうを選んだり、TPOに応じて飲み分けたりするとよいでしょう。